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2007年12月30日 (日)

オリジナルのショート・ショートなど

蜘蛛の糸が降りてきた。

黄金の光りとともに。

それは天国からの救いの糸だった。

彼が生前施した唯一の善行によってもたらされた救いの糸だ。

彼は、首を横に振った。

まだ、わたしの心はすくわれない。もう少しここにいたい。

天国の釈迦に向かって彼はそう言った。

そのとき、彼の周りにいた亡者達の中から一人、蜘蛛の糸に飛びついたものがいた。
亡者はするすると糸を登り始めた・。
亡者達は一斉に色めきだち次々と蜘蛛の糸を登り始めた。

先頭の亡者がもう少しで天国というところで先頭の亡者が下を振り向いた。
彼は何かを叫んだ。

それまで、切れそうになかった糸が先頭の亡者の手の先でぷつんと切れた。

先頭の亡者をてっぺんにつけたまま竹がたわむように亡者の列は地獄へ堕ちた。

先頭の亡者が彼の前に落ちてきた。

先頭の亡者は芥川だった。